ZoomやTeamsなどのWeb会議システムは、多くの企業で定着しています。
しかし最近では、会議はできても、それだけでは足りないと感じる声が増えてきました。
たとえば、拠点間でのちょっとした声かけや雑談、空気感の共有——
このような状況を補う手段として注目されているのが、リモートの常時接続です。
常時接続環境の構築に注目が集まる今、その理由とは?
テレワークをはじめとしたリモート化の普及により、社内や拠点間の業務を行う組織において、以下のような課題が深刻化しています。
- 雑談の機会が減少:8割以上が「雑談する機会が減った」と回答し、6割は「雑談が生まれるきっかけがない」と感じている。
(JMA 2021年「ビジネスパーソン1000人調査」【雑談機会と効果】) - 雑談不足による心理的負荷:「雑談がない人」はストレスが残る割合が77%と高く、雑談のある人(63%)と比べて14ポイント差がある。
(株式会社リクルートキャリア) - つながりの希薄化:53%のリモートワーカーが「同僚とのつながりを感じにくくなった」と回答。職場の心理的なつながりが失われる傾向が顕著。
(Top Remote Work Statistics And Trends:Forbes)
リモートワークの普及に伴って、“会議だけではカバーできないコミュニケーションの断絶”が課題として浮き彫りになっています。
その解決策として、常時接続は日常のつながりを支える環境構築として注目されているのです。
では、実際に常時接続環境はどのように実現しているのでしょうか?
ZoomやTeamsといったWeb会議システムで構築できるのか、それとも別の方法があるのか——。
この記事では、Web会議ツールでの常時接続の可否と課題点、そしてより簡単かつ効果的に実現できる方法をご紹介します。
Zoomで常時接続は可能?難しい?
ZoomやTeamsなどのWeb会議システムを活用して、常時接続環境を構築しようとする企業は少なくありません。
すでに導入しているツールを使えるなら、追加のコストや手間も抑えられる——
一見、合理的な選択に思えます。
しかし、実際に運用してみると「うまくいかない」「続かない」というケースが多くあります。
その理由は、Web会議システムの設計思想が“常時接続”に向いていないからです。
接続の手間と属人化がネックになる
Web会議システムは「必要なときにつなぐ」ことを前提に設計されています。
そのため、常時接続を実現しようとすると、以下のような運用上の負荷が発生します。
- 毎日の接続・切断を誰かが操作する必要がある
- 接続忘れや設定ミスが起こりやすく、安定運用が難しい
- 接続・ホストの管理が属人的になりがちで、現場の負担が大きい
結局、「誰も使わなくなった」というケースも珍しくありません。
“会議モード”では雑談が生まれにくい
Web会議ツールは「会議をする」ための空間であり、
雑談や立ち話のような偶発的でリラックスしたコミュニケーションを前提にしていません。
- 発言のタイミングを伺ってしまい、自然に話しかけにくい
- ミュート・画面共有などの操作が必要で、会話のテンポが損なわれる
- そもそも“つながっていても話さない”という状況が生まれやすい
結果として、形式上つながっていても、実質的には“使われない常時接続”になってしまうのです。
簡単に常時接続を導入するオススメの方法は?
では、もっと簡単に・自然に常時接続を実現するには、どうすればよいのでしょうか?
その方法のひとつが、常時接続専用機を導入するという選択です。
常時接続専用機を導入するという方法も
この方法では、専用端末を拠点に設置することで、電源を入れるだけで接続が完了します。
アプリの起動やID入力、接続操作といった手間は不要。リモコン操作によるワンタッチ操作で接続可能なため、機械操作に不慣れなスタッフでも扱いやすく、習慣として定着しやすいのが特長です。
たとえば以下のような活用が可能です。
- 拠点間での朝の声かけや進捗確認
- 離れた部署や現場とのリアルタイムなやり取り
- 雑談・相談・アイデア交換の活性化
日常的なつながりを自然に生む仕組みとして、Web会議とは異なるアプローチが可能になります。
たとえば「お隣オフィス」という選択肢も
こうした仕組みの一例として、「お隣オフィス」というサービスがあります。
LoopGateという専用端末を使って拠点同士を常時接続するシンプルな設計で、
“ただそこにいる”ような感覚で自然なコミュニケーションを促進します。
Web会議のように予定や操作に縛られることなく、
声をかけたいときにすぐ話しかけられる「つながりの質」を重視した設計です。
Web会議システムとお隣オフィスの違いを比較
比較項目 | Web会議システム(Zoom/Teams) | お隣オフィス (LoopGate) |
---|---|---|
想定用途 | 会議・打ち合わせ | 常時接続 |
接続方法 | 操作が必要(その都度) | ワンタッチ接続 |
会話のしやすさ | 会議的・個別会話 | 日常的・全体会話 |
音声・映像設計 | 会議に特化した設計 | 会話向けの設計 |
定着率 | 現場で定着しづらい傾向 | 習慣化しやすく利用率が高い |
Zoomなどの会議ツールは、話す“目的”があるときには便利です。
一方で、「なんとなくつながっていたい」「話したいときに話せる」という
日常的な接続性を求めるなら、常時接続専用機の方が現実的でシンプルな選択肢と言えるでしょう。
働き方が変わる今、“日常のつながり”の仕組みを
テレワークや拠点分散が当たり前になった今、
ただ会議ができるだけでは、社内のコミュニケーションは十分とは言えません。
雑談や相談、気軽な声かけといった“偶発的なコミュニケーション”を、
いかにオンラインで自然に生み出せるかが、これからの働き方における重要なテーマです。
あなたのオフィスにも、“お隣”を作ってみませんか?